退職後従業員の競業避止義務

退職後従業員の競業避止義務

タイトル

退職リスク対策チームよりご挨拶


人材の流動性が高まるなか、退職した従業員とのトラブルのご相談が増えています。「自社の技術やノウハウが元従業員によって競合他社に漏れているようだ」、「独立した元従業員が、うちの顧客情報を使って営業をしている」といった事態を生じさせないようにするために、またそのような事態の発生時に元従業員に対して有効に対抗できるようにするためには、就業規則や退職時の誓約書などの書面の整備をすることが重要となります。研修などを通じて、従業員に対し営業秘密の重要性や守秘義務の内容を従業員に十分に理解してもらうことも必要でしょう。
また、実際に元従業員とのトラブルが生じた場合には、企業の損害が拡大することを一刻も早く防止するために、迅速かつ的確な対応策を講じなければなりません。
当事務所は、企業の健全且つ永続的な事業活動に貢献できるよう、従業員の退職に伴う上記のようなリスクへの対策に精通した弁護士でチームを結成し、対応をしております。このようなトラブルには、民法、不正競争防止法、個人情報保護法、刑法など複数の法律が関わるため、専門的な知識が必要となります。
また、私たちは一方的な改善提案に留まらないサポートを重要視しており、御社の課題と運営状況をふまえたリスクの未然防止に繋げる体制構築の確立や適切な紛争解決を図ります。退職リスクを軽減するための仕組み構築、元従業員とトラブルが生じた際の対応は、是非私達にお任せください。

【従業員の退職に伴うリスクとは】

従業員が退職する場合、退職後の転職・独立を念頭においた従業員の行動によって会社の利益が損なわれるリスクが高まります。また、会社との円満な関係を構築する必要性が低下することから、会社との間で様々な紛争が生じやすくなります。具体的には以下のようなリスクが挙げられます。

①退職後の同業他社での競業リスク

退職後に従業員が競合他社に就職したり、独立して同業を行う場合、従業員の在職中の地位や業務内容によっては、業務上で得た情報やノウハウ、人脈などが他社のために利用されることにより、会社の利益が大きく損なわれることがあります。
このような事態は、従業員との合意書や誓約書を作成することで一定程度未然に防ぐことができます。そこで、従業員に対し、退職後一定期間について同業他社への転職・独立を一律に禁じる会社も増えているところですが、このような規制は内容次第では職業選択の自由(憲法22条1項)に反し無効と判断されることがあるため、慎重に内容を検討する必要があります。
会社との合意に反して競業を行っていることが発覚した場合には、会社の利益を守るため、早急に交渉や訴訟提起などの対抗策を検討することが重要です。

②秘密情報の持ち出し、不正使用のリスク

退職を決意した従業員が、退職後の使用を企図して、在職中に顧客情報や技術情報などの会社の秘密情報を持ち出すリスクや、これが転職・独立後に他社のために使用されるリスクが高まります。会社の重要な秘密情報が他社で使用されると、会社の優位性が失われ、大きな打撃を受けることになりかねませんので、秘密情報が安易に持ち出されないよう適切な管理を講じておく必要があります。不正な持出しや他社での使用が発覚した場合には、直ちに使用を差し止めるため、警告書の送付や交渉、訴訟提起などの対抗策を検討・実施すべきです。
不正に持ち出されたり使用されたりしている情報が、不正競争防止法上の「営業秘密」に該当すれば、会社は民事上・刑事上ともにより強力な対抗策を講じることができますので、情報の持出しや漏洩、不正使用等が発覚した際には、弁護士に相談することをお勧めいたします。

③顧客奪取のリスク

元従業員が担当していた顧客に対し、転職先の会社への契約切り替えを打診する、在職中に入手した顧客名簿を利用して退職後に営業を行うなどして、会社の顧客を奪取するリスクが高まります。退職後のみならず、在職中から顧客に転職の挨拶をするなどの顧客奪取のアプローチを行うケースも散見されます。
このような行為は、場合によっては債務不履行行為や不法行為などに該当し、会社から元従業員に対して差止めや損害賠償を求めることができる場合があります。

④他の従業員の引き抜きのリスク
自らが退職・独立するに伴って、同僚や部下など他の従業員を引き抜くことがあります。引き抜かれた従業員の地位や人数等によっては、会社の業務が立ち行かなくなったり、一部署が継続できなくなるなどの重大な影響を及ぼすことがあります。
このような行為についても、場合によっては債務不履行行為や不法行為などに該当し、会社から元従業員に対して差止めや損害賠償を求めることができる場合があります。

⑤在職中や退職時に関するトラブルの発生リスク

退職の理由が解雇や退職勧奨などによる場合には、元従業員から、これらは不当であり退職は無効であるとの主張がなされ、従業員としての地位確認請求や賃金支払請求がなされるリスクがあります。在職中に無断で副業をしていた、横領行為などの非違行為があったなどで安易に懲戒解雇をしてしまったようなケースでも、懲戒解雇相当とまでいえるのかの検討をしていなかったことなどから、結果的に解雇が覆るケースも少なくありません。
そのほかにも、退職者の中には会社に不満を持って辞める者が含まれることが多々あるため、退職後に残業代の請求がなされる、会社の誹謗中傷がサイト上に書き込まれるなど、様々なトラブルが発生するリスクが高まります。


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当事務所では、上記のような退職リスクに関する専門チームを設け、リスクの未然防止策の構築や、実際にトラブルとなった場合の交渉、訴訟等の対応を行っております。是非ご相談ください。

退職リスク・競業避止における業種別対応のご案内

・情報通信業
・不動産業
・旅行業
・福祉業
・理容・美容業

競業避止・秘密情報管理に関する対応策

■競業避止・秘密情報管理に関する予防策・ご契約プラン

当事務所では、退職後の従業員による競業や秘密情報の持出し・不正使用等を未然に防止するためのプログラムを提供しております。
詳しくはコチラをご覧ください。

■競業や秘密情報の持出し・不正使用に関する紛争への対応策

当事務所では、従業員による競業や秘密情報の持出し・不正使用等により既にトラブルが生じている事案につき、訴訟外での警告や交渉、訴訟での民事上、不正競争防止法上の請求等の対応を取り扱ってります。お気軽にご相談ください。

情報管理コンプライアンス研修について

当事務所では、企業の経営者、従業員の方々を対象にした企業内研修を実施しております。
特に、企業情報の管理に重点を置いた研修が健全な事業活動を行ううえでは不可欠と考えており、以下の項目を中心とした研修を行っております。

1 企業情報管理の重要性
(1)企業内情報にはどのようなものがあるか
(2)企業内の重要性と財産的価値
(3)営業秘密の民事的保護と刑事的保護
(4)不正競争防止法における営業秘密の保護
・どのようなものが営業秘密となるか
・不正競争防止法により禁じられている営業秘密漏えいのパターン
・不正競争防止法違反した場合の罰則
(5)情報保護規定による保護と遵守の重要性
(6)具体的な情報管理における留意点
(7)営業秘密の漏洩・不正使用に関する民事紛争の事例
(8)営業秘密の漏洩・不正使用に関する刑事事件の事例
(9)個人情報保護法に基づく個人情報管理
(10)個人情報保護法違反による罰則

2 誓約書・競業避止合意書等の各条項の意義・重要性について
※各企業で締結している誓約書・合意書等の内容に沿って、記載されている各条項の意義・重要性を説明

御社のご状況に合わせたアレンジも可能ですので、研修の開催をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
 

よくあるご質問

競業避止及び秘密情報に関するご質問

1.退職者が当社の顧客情報を用いて他社で営業していることがわかりました。当社では退職後の秘密保持義務や競業避止義務を課していませんが、情報の使用を止めさせたいと思っています。取り得る対抗措置はないのでしょうか?

2.在職中の従業員が、当社との合意に反して、同業他社を立ち上げ、当社の顧客情報を持ち出して営業していることがわかりました。法律上どのような対抗手段がありますか。退職後の元従業員の場合はどうでしょうか。

3.当社では、就業規則で従業員に秘密保持義務及び競業避止義務を課しており、また退職者には誓約書を提出してもらい、退職後も同様の義務を課していますが、これに違反する従業員もおり困っています。このような誓約書の実効性を高めるために、どのような手段が考えられますか。

4.当社と退職者との間で、「退職後も当社の秘密情報を第三者に漏洩しない」との合意書を交わした場合、その後も当社の秘密情報は守られるのでしょうか。

5.従業員から、「退職後は一切同業他社へ就職しない」と記載した合意書を提出させておけば、退職後の同業種への転職を確実に防ぐことができますか。

6.元従業員が、退職後、当社と同業種の会社を立ち上げ、営業していることがわかりました。顧客を奪われないよう、すぐに営業をやめるよう求めることはできますか。

7.在職中の従業員から会社の秘密情報や個人情報が漏洩しないようにするために対策できることはありますか。

8・在職中の従業員が、当社と同業の副業を始めたようです。当社では、就業規則などに同種の副業を禁じる規定はおいていませんが、止めることはできますでしょうか。

退職方法に関するご相談

1.「退職してもらいたい従業員がいる」、「会社の経営状況が芳しくなく、人員を削減したい」「採用内定を出した学生に対しては内定を取消したい」などの従業員に会社を辞めてもらいたい場合、会社は、どのような対応を取るのが適切なのでしょうか。

2.会社が従業員を解雇しても、解雇の要件を満たさない場合には解雇が無効となると聞きました。解雇の要件とは具体的にどのようなものでしょうか。

3.本採用拒否や採用内定取消しは、どのような場合に有効、無効となるのでしょうか。 また、「試用期間」や「採用内定」についても教えていただけますでしょうか。

4.従業員に対して退職勧奨を行いたいのですが、前向きに自主退職を考えてもらうためどのように進めていくのが望ましいでしょうか。

5.退職勧奨が違法となるのは、どのような場合でしょうか。

6.退職勧奨の面談時において、会社が留意すべき点は何でしょうか。

7.退職にまつわるトラブルを防止するために、注意すべきポイントは何でしょうか。

競業避止・退職リスク対策に関するコラム

フリーランスにおける競業避止義務の状況~内閣府発表を受けて
 
 
 

 

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