人事労務の解決事例

人事労務の解決事例

タイトル

解決事例①

タクシー会社が、従業員であるタクシー乗務員らが組織的に売上金を横領している疑いがあったことから従業員を解雇したところ、従業員は解雇無効を主張し、他方で会社は従業員に対して横領した金員の損害賠償請求を行うこととなり、弊事務所にて事件を受任した。
元従業員らが売上金を横領したことの確たる証拠が存在しなかったことから、訴訟において横領の事実を証明することに難儀したが、横領の証拠となり得るものを徹底的に突き詰めて調査を行っていったところ、LPガススタンドの給ガス伝票を入手することができた。当該伝票に記載されているガス充填量から走行距離を割り出し、これに推定営業乗車率を乗ずることにより推定売上金を算出、この金額とタクシー会社に納金している売上金との差額を横領額であるとして主張立証に成功し、控訴審において逆転勝訴的な和解を成立させることができた。
民事訴訟では証拠による証明が重要であり、証明できなければ事実として認定されないというルールがある。本件では横領の事実の証拠が不足しており、裁判官から厳しい指摘を受けたこともあったが、諦めずに徹底して証拠収集を行った結果、上記のとおり一定の証明ができ、よい解決に導くことができた。

解決事例②

従業員が、法人の責任によりメンタルに不調をきたしたとして欠勤することとなった。法人としては、主として当該従業員の責任でトラブルが発生したという認識であり、トラブルを起こした当該従業員を退職させたいという意向であった。
法的に解雇までは難しいと考えられる事案であったものの、強気で交渉することで自主退職の方向と可能性があると考えられたため、弊事務所から法人に対して、「話合いで解決できない場合には出勤時に起こしたトラブルに基づき解雇も辞さない姿勢を見せつつ、他方で、職場復帰を希望すれば迎え入れる心づもりで交渉する」という対応方針をアドバイスした。
上記方針に基づいて法人が従業員と話し合った結果、従業員が自主退職する運びとなり、法人の目的が達成された。
法的に解雇が難しい事案でも、交渉のやり方によっては自主退職という結果が得られることがあり、事案に応じた検討、アドバイスが重要である。

解決事例③

会社の男性従業員が部下の女性従業員に対してパワハラを行っており、弊事務所は会社より男性従業員を退職させて欲しいという相談を受けた。当該男性従業員は、営業能力が高く、会社でも支配的地位にあり、同従業員を慕う従業員も多かったことから、退職に追い込むことはなかなか難しく、また解雇を行う方針も考えられたが解雇無効を争われるリスクがある事案であった。
弊事務所は、パワハラの事実調査及び徹底した証拠収集を行った上で、パワハラの事実が証明できることを確認した上で、当該従業員と直接面談により交渉を行った。男性従業員の行為が刑事罰の対象となる可能性もあったことから、弊事務所は男性従業員に対し、被害者が刑事告訴を行い刑事事件化される可能性があることを示唆しつつ交渉を展開し、自主退職の合意を取り付け、退職させることに成功した。
解雇という手段を採った場合には、男性従業員が解雇無効を主張して、民事訴訟において費用と時間をかけて争わなければならないというリスクがあったが、上記のような交渉を行うことで、裁判手続を経ることなく極めて短期間で自主退職という解決に導くことができた。

解決事例④

コロナ禍で会社の業績が著しく悪化し、従業員の給与を支払うこともままならなくなったため、会社が従業員1名を整理解雇したところ、当該従業員が労働組合に加入し、労働組合から会社に対し解雇撤回を求める団体交渉を申し入れられた。
弊事務所は団体交渉対応を受任した。団体交渉では、約4か月にわたり、会社の業績悪化の事情等について詳しく説明し、理解を求め、3か月分の給与相当額の解決金を支払うことで解決に至った。
団体交渉においては、労働組合側は、仮に会社の業績が悪化していたとしても、会社が従業員に適切な説明を行っておらず、必要な協議が実施されていないため、「解雇手続の妥当性」の要件を欠き、したがって整理解雇が無効であるという主張を行った。
これに対して弊事務所は、仮に解雇が無効となった場合に備えて、団体交渉の場面で予備的に解雇する旨の意思表示を行った(団体交渉時には、会社は従業員に対し、会社の業績悪化等について必要な説明を行い、従業員と十分な協議を行っていることから、「解雇手続の妥当性」の要件が満たされると考えられた。)。
この予備的解雇の意思表示により、団体交渉の流れが変わり、それまで解雇無効を強硬的に主張していた従業員が、解決金の支払により整理解雇を受け入れる方向性となり、解決に導くことができた。

解決事例⑤

医療法人の内定者が勤務開始前に法人関係者との間でトラブルを起こし、勤務後も周囲や取引先と信頼関係を構築できない可能性が具体的に伺われた。
相談を受けた弊事務所は、内定取消しを検討するも、本件における内定取消理由は裁判に耐え得るという確実性まではなく、仮に内定取消しが無効であることを争われた場合、敗訴する可能性が一定程度存在すると考えられた。そこで、弊事務所は法人に対し、一定の金銭を支払って内定者の内定辞退を取り付ける安全策を提案した。
交渉は成功し、法人が内定者に一定の金銭を支払って内定者が自主的に内定辞退をする合意が成立し、解決に至った。
弊事務所への相談がなければ、法人は内定取消しを行い、これに対し、内定者から内定取消しの無効が主張され、紛争となった可能性があるが、弊事務所から当該方針のリスクを指摘した上で、話合いにより解決する方向で交渉を行うようアドバイスした結果、円満解決に至ることができた。

解決事例⑥

勤務成績が不良で注意指導を繰り返しても改善されなかった従業員に対して会社が戒告の懲戒処分を行った後、さらに出勤停止の懲戒処分を行ったところ、従業員が懲戒処分の違法性を主張して労働審判を申し立てた。
懲戒処分が重すぎることを理由として、裁判において懲戒処分が無効とされるケースはしばしば存在する。弊事務所は会社代理人として、審判手続において、当該従業員の勤務成績不良に関する具体的な事実、繰り返し注意指導を行ったにもかかわらず勤務成績の不良が改善されなかった事実を、書証や関係者の陳述書により丁寧に立証し、各懲戒処分の適法性を主張した。
結論としては、出勤停止期間がやや長すぎたということで出勤停止期間中の賃金の支払いのみを認める労働審判が下され、従業員のその余の請求は認められなかった。
その後、従業員に対して出勤を促したところ、従業員が自己都合による退職を申し出て、結果として微少な賃金の支払で退職という大きな結果が得られた。

解決事例⑦

法人の従業員が法人に対して、人事異動の不当性を主張し、訴訟を提起した。
弊事務所は法人代理人として、訴訟において、人事異動の合理性を主張立証し、裁判所から請求棄却(法人側の勝訴)の心証が開示された。
しかし、法人は当該従業員の退職を希望したため、一定の金銭を支払って退職する方向で和解交渉を行い、同内容の和解が成立し、従業員の退職が実現した。
本件訴訟は、人事異動の有効性が争点となっているものであり、従業員の退職を実現できる訴訟ではなかったが、訴訟において裁判所から法人に有利な心証が開示されたことを契機として、退職方向での和解を提案し、従業員側がこれを受け入れて和解が成立し、勝訴判決を獲得する以上の良い解決に導くことができた。

解決事例⑧

雇止めした元従業員から、法人、役員個人及び元上司に対し、パワハラ、不当労働行為等を理由とした損害賠償請求訴訟が提起された。弊事務所は、元従業員の主張に根拠がないことを主張・立証し、一審及び控訴審において勝訴した。
しかし、元従業員がさらに別の関係者に対して別訴を提起したため、同訴訟において、低額の解決金の支払いと引換えに、和解後、法人及び法人の関係者に対して一切の訴訟上・訴訟外の請求を行わないことを確約させる和解を成立させた。
本件は、元従業員が会社や役員を被告として訴訟を提起し、敗訴したにもかかわらず、別の会社関係者に対して別訴を提起して、同一紛争の蒸し返しを行ったという事案である。このような事案では、「本件和解成立後、法人及び法人の関係者に対して一切の訴訟上・訴訟外の請求を行わないことを確約する」というような和解条項を盛り込んで、その後の紛争を予防することが重要と考えられる。

 

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