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営業秘密を漏洩されたら


Q.当社はロボットの開発・製造をしていますが、ロボットに使用する部品の
  一部の製造を他の業者(B社)に委託しております。
  今回、当社の企業秘密である技術情報を漏洩されてしまいました。
  どのような措置をとることが可能でしょうか?


A. 企業秘密(営業秘密)を取引先に漏洩されてしまった場合、次のような措置を取ることができます。

(1) 民事上の措置

 不正競争防止法や機密保持契約違反を根拠に、委託先に対して損害賠償請求や差止・除去請求をしていくことになります。

①差止請求・除去請求
 冒頭の事例において、ロボット製造技術情報をB社が第三者であるC社に交付すべく御社の技術情報が記載された機密資料を無断で複製したような場合、御社としては、まず、当該複製物をC社に交付することをやめさせる必要があると思います(差止請求)。
 また、B社が不正に複製して保管している複製物について、破棄を求める必要もあるでしょう(除去請求)。
 この点、不正競争防止法は、営業秘密を侵害された者の救済手段として、差止請求(同法第3条第1項)及び除去請求(同法第3条第2項)を設けています。
 しかしながら、同法により救済されるためには、同法の規定する「営業秘密」(同法第2条第6項)の要件や「不正競争」(同法第2条第1項)の要件を充たさなければなりません。上述のようにこれらの要件を充たすには厳格な情報管理等が必要であり、同法による保護が適用されるケースはあまり多くはありません。
 そこで、そのような場合に備え、秘密保持契約書の中に、差止請求ないし除去請求を可能とする条項を入れておくことをお勧めします(※文例第4条第2項参照)。

②損害賠償請求
 冒頭の事例において、B社が御社の機密情報を第三者であるC社に漏洩し、これによりC社が当該機密情報を使用してロボットを開発し、販売等した場合、御社としては、当該C社のロボットの出現により御社のロボットの販売部数が減少し、得られるべき利益が得られなくなったとして、損害賠償をすることとなります。
 上記B社の行為は、御社とB社間との機密保持契約に違反しますので(文例第3条第1項)、御社は当該契約の債務不履行に基づく損害賠償請求(民法第415条)を行うことができます。

(2) 刑事上の措置

 不正競争防止法で規定する類型の営業秘密にかかる不正競争行為を行った者に対しては、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはこれを併科するとする刑罰も定められています。
 この場合には、民事上の請求と併せ、委託先に対して刑事告訴を行うこともできます。




機密保持に関する目次

1.機密保持について
2. 企業秘密と機密保持契約書 3. 不正競争防止法の営業秘密
4. 営業秘密を漏洩されたら 5. 公告制度と決算公告の目的