Q 退任した取締役から退職金の支払いを請求された。どうすればよいか?

Q 退任した取締役から退職金の支払いを請求された。どうすればよいか?

Q 退任した取締役から退職金の支払いを請求された。どうすればよいか?

A まず、会社は、当該取締役が、取締役としての退職慰労金を請求しているのか、使用人兼取締役であるとして従業員の退職金を請求しているのか、又はそれら両方を請求しているのかを把握する必要があります。

 

1 退職慰労金を請求している場合

退職慰労金が支給されるためには、定款の定め又は株主総会の決議が必要です(会社法361条1項)。そのため、会社は、定款の定め又は株主総会の決議の有無を確認し、それに従って退職慰労金を支給します。

なお、定款の定め、株主総会決議が無い場合には、会社は退職慰労金を支給する必要はありません。

 

2 従業員としての退職金を請求している場合

まず、会社は、退任取締役の使用人(従業員性)該当性を確認します。会社は、使用人に該当する場合には、退職金規程に基づき退職金を支給することとなります。

使用人該当性の判断について、裁判例(東京地方裁判所平成10年2月2日判決【美浜観光事件】)は、以下の事情を総合考慮して判断すべきとしています。

・業務遂行上の指揮監督の有無(仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由の有無)、

・拘束性の有無(勤務場所及び勤務時間が指定され、管理されているか否か、人事考課、勤怠管理をうけているかどうか)、

・対価として会社から受領している金員の名目・内容及び額等が従業員のそれと同質か、それについての税務上の処理、

・取締役としての地位(代表取締役・役付取締役か平取締役か)や具体的な担当職務(従業員のそれと同質か)、

・その者の態度・待遇や他の従業員の意識、雇用保険等の適用対象かどうか、

・服務規律を適用されているかどうか

 

通常、使用人兼取締役には、使用人性を肯定する事情、否定する事情の両方が認められることが多いです。使用人該当性の判断に迷われた際は、弁護士にご相談下さい。

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