医療紛争の流れ
タイトル..
医療紛争(民事)の流れ
当院にて医療事故が発生し、患者(家族)からクレームが来ています。
今後、どのような事態が想定されますか?
また、医療機関として、どのような対応が必要でしょうか?
一般的に,医療紛争は以下のような流れで進行します。
① 患者からのクレーム
② 患者によるレセプト開示請求
③ 患者(代理人弁護士)による証拠保全申立て,証拠保全の実施
④ 示談交渉(示談不成立)
⑤ 患者(代理人弁護士)による訴訟提起
ア 第1審における審理(主張,立証,鑑定,鑑定人尋問,証人尋問)
イ 訴訟上の和解(和解不成立)
ウ 判決・仮執行
エ 控訴
オ 控訴審における審理,和解,判決
カ 上告
キ 上告審における審理,判決
医療機関として重要なことは,上記の各手続における対応がその後の紛争解決に重要な影響を及ぼすため,各手続において慎重に対応しなければならないということです。
まず,①患者からクレームが申し立てられた場合において,医療機関としては患者に対して誠意を持って対応することが極めて重要です。たとえ医療事故が医療従事者の過失に基づくものであっても,そうでなかったとしても,この段階で患者の気持ちを逆撫ですることは最終的な医療紛争の解決に悪影響を及ぼすことは明らかだからです。
また,③証拠保全手続に対する対応,④示談交渉,⑥訴訟審理の各手続においては,法的な知識・検討を前提とした対応が求められ,各段階における不用意な対応が最終的な解決に悪影響を及ぼすことも多々あることを認識しなければいけません。
お困りの方は湊総合法律事務所までご相談ください。
<顧問弁護士について> 当事務所では、医療機関と顧問契約を締結させて頂き、様々なリーガールサービスをご提供しております。 顧問弁護士が継続的に医療機関に関する法的なサポートをさせていただくことで、より効果的に法的トラブルを防止し、迅速かつ的確な問題解決を図ることが可能となります。 そのために私達の事務所では法律顧問契約を締結して対応させていただくことをお薦めしております。 担当弁護士が医療機関の状況を把握して、直接お会いして、あるいは電話、メール、Zoomなどの手段を適切に利用して、相談に臨機応変に対応させていただいております。 |
医療機関の関連ページ
- 医療機関
- 医師から当直業務(宿直業務・日直業務)について残業代請求を受けた。 当直手当を支払っているが、別途残業代を支払う必要があるのか?
- 医師から残業代請求を受けた場合、 医療機関(病院、クリニック)としてどのように対応すべきか?
- 医療過誤の責任
- 医療紛争の流れ
- 医療事故の際の患者対応
- 医療事故の際の証拠保全
- 患者に対する説明義務
- 刑事手続きにおける取調べ
- 医療現場における法律知識
- 第1 医療事故に関する法律知識の基礎
- 第2 医療従事者・スタッフのための法律知識
- 医療現場における債権回収
- ▷診療報酬債権の回収
- ▷医療報酬の回収方法を確立しよう
- ▷法的手続きの進め方
- ▷未回収のパターンと予防的対策
- ▷未収金対策で上手な弁護士の利用方法
- コロナ禍の医療機関・病院における労務問題