書面投票制度と電子投票制度
タイトル
書面投票制度と電子投票制度
株主が直接総会に出席することなく議決権を行使できる制度として、書面投票制度と電子投票制度があります。株主が分散している会社において、株主が直接株主総会に参加できない場合でもその議決権行使の機会を確保することができます。
書面投票制度
書面投票制度は、取締役会(取締役会非設置会社においては取締役)において、株主総会に出席しない株主が書面をもって議決権を行使できることを定めることによって利用することができます(会社法298条1項3号・4項)。
株主は交付された議決権行使書面に記載し、株主総会の日の直前の営業時間の終了時までに会社にそれを提出することによって、議決権を行使することができます(会社規則69条、同70条)。
株主に対する株主総会参考書類の交付(301条1項)など若干手続きが複雑にはなりますが、株主数が多く遠隔地にも存在する場合には、このような制度の導入を検討するのもよいでしょう。なお、会社法の改正により、2023年3月以降の株主総会より、株主総会参考書類を含む株主総会資料は会社のホームページ等のウェブサイトに掲載し、株主に対して当該ウェブサイトのアドレス等を書面により通知することができるようになります(株主総会資料の電子提供制度)。
電子投票制度
電子投票制度は、取締役会(取締役会非設置会社においては取締役)において、株主総会に出席しない株主が電磁的方法をもって議決権を行使できることを定めることによって利用することができます(会社法298条1項4号・4項)。メリットとしては、株主の権利行使の機会が拡充されるとともに、郵送料および印刷費等のコストが削減できるという点もあります。
電磁的方法による議決権行使の具体的方法としては、会社の設置するウェブサイトにアクセスして議案の賛否を入力することにより電子投票を行う方法が一般的となっています。
電子投票制度の場合も、原則として株主総会参考書類の交付が必要となりますが(会社法302条1項)、株主総会招集通知を電磁的方法により発することについて承諾を得た株主に対しては株主総会参考書類に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができます。
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