診療報酬債権の回収

診療報酬債権の回収

診療報酬の不払いが増え、経営を圧迫しています。
どのように対応したらよろしいでしょうか?

医療機関が患者に対して診療報酬債権を厳格に取り立てることは,医療機関のイメージの問題もあり,なかなか難しいものです。しかし,診療報酬債権が未回収であることにより,医療機関の経営が圧迫され,結果的に医療サービスの質の低下を招いてしまっては本末転倒です。医療機関としては,診療報酬の未回収やむなしと考えるのではなく,請求によりこれを回収することは法的に正当な権利であることを認識すべきです。

具体的手順

診療報酬を支払わない場合には,まず電話・戸別訪問による支払催促,文書による支払催促を行うのが一般的手段です。これらの催促にも拘わらず診療報酬を支払わない場合もあります。その場合には,次に内容証明郵便により,「本書到達後10日以内に下記口座までお支払いください。」「お支払いのない場合には法的手段を講じることとなりますのでご了承ください。」等の強い表現を用いて通知を行うべきです。弁護氏名であれば尚良いでしょう。

それでも支払いがない場合には,「支払督促」という手続を利用するのが簡便です。支払督促とは,簡易裁判所を通じて行う法的な請求であり,患者が異議を申し立てない場合には,裁判所が「仮執行宣言付支払督促」を発布し,医療機関はこれをもって財産の差押え等の強制執行が可能となります。

予防・対策

以上は診療報酬債権の回収方法ですが,一番重要なことは未回収の事態を発生させないことです。
具体的な対策としては,滞納履歴がある患者等リスクの高い患者に対しては,予め支払条件を確認すること,支払遅滞が発生した場合には,支払計画を明記した念書を作成し親類を連帯保証人にする等の措置を講じることが大切です。特に入院費用など請求額が高額となる場合には,退院前に連帯保証人を付けることが効果的であります。

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