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教職員の問題行動

教職員に対する借金督促の電話の問題

Q.本学は私立大学です。本学の教職員が、消費者金融会社(いわゆるサラ金)から借金をしているらしく、この業者から本学に対しても督促電話がくるため、事務職員の業務に支障が生じてしまっています。この教職員に対して懲戒処分を下すことはできますか。

A.懲戒処分を下すためには、まず、問題となった行為が就業規則に定められた懲戒事由に該当するかどうかを確認することが必要です。

懲戒事由に該当するか

就業規則の中に「消費者金融会社から借金をし返済を滞納していること」を懲戒事由とする条項はないでしょうから、就業規則の中にある「その他これらに準ずる場合」などとして包括的な条項に該当するといえるかどうかを検討することになります。

ただし、どんな事情でも包括的な条項に該当するというわけではなく、具体的に列挙された条項(勤務実績不良等)に準ずるほど重大な事情だけが包括的な条項に該当します。
そうした観点から今回のケースを見ますと、消費者金融会社から借金をすること自体は個人の自由であって、他から咎め立てされる事柄ではありません。

また、この教職員が借金を滞納していることで、消費者金融会社から督促の電話がきているとはいえ、督促の電話をしているのは消費者金融会社であって教職員本人ではありません。そうすると、今回のケースが、具体的に列挙された条項に「準ずる」とはいい難く、したがって、この教職員に懲戒処分を下すことは困難で しょう。

教職員への借金督促に対する学校の対応

もちろん、この教職員や消費者金融会社を放置していてよいことにはなりませんので、学校側としては、この教職員から事情を聴取するなどし、必要があれば弁護士に相談するよう指導するのがよいでしょうし、また、消費者金融会社に対 しては、「教職員の私的な事柄について本学は関知しないので、今後一切電話をしないように。」などとはっきり伝えるべきです。

必要があれば、「今後更に電話が続くようであれば、顧問弁護士や警察等の関係諸機関に通報する。」などと警告し、それでも電話等が途絶えないのであれば、顧問弁護士や警察に実際に相談しましょう。