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第3 在留カードと各種届出制度~変更ごとに届出義務 カード記載事項・区分で~

1 中長期在留者が住居地を新規に定め又は変更した場合

  中長期在留者が新規に我が国に上陸した場合、原則として上陸時に在留カードの交付を受けることになるが、その後、日本国内に住居地を定めた日から14日以内に住居地の市町村で、在留カードを提出して、法務大臣に対して住居地の届出をする必要がある。

 また、在留資格の変更の許可、在留期間の更新の許可、在留資格の取得の許可、在留特別許可等の許可を受けて新たに中長期在留者となった者は、住居地を定めた日(すでに住居地を定めている者については許可の日)から14日以内に、住居地の市町村において、法務大臣に対して住居地の届出をする必要がある。

 そして、中長期在留者が住居地を変更したときは、新住居地に移転した日から14日以内に、新住居地の市町村において、法務大臣に対して住居地の届出をしなければならない。

 以上の各場合において届出られた住居地は、市町村の窓口で在留カードの裏面に記載されることになる。

 なお、出生等の事由により上陸の手続を経ることなく我が国に在留する外国人は、在留資格の取得申請より前に住民票が作成されていることが想定されることから、当該外国人が在留資格の取得申請の際、住民票の写し等を提出した場合には、在留資格の取得が許可されたときに、住居地の届出があったものとみなすことにしているので、再度市町村に住居地の届出をする必要はない。

 また、中長期在留者が在留カードを提出して住民基本台帳法上の転入・転出届をしたときは、法務大臣に対する届出があったものとみなされるので、当該転入・転出届により入管法上の届出義務も履行されたことになり、この場合も再度市町村に住居地の届出をする必要はない。

2 外国人が氏名等に変更を生じた場合はどうすべきか

中長期在留者は、在留カード記載事項のうち、氏名、生年月日、性別、国籍の属する国等に変更を生じた場合には、変更があった日から14日以内に最寄りの地方入国管理局・支局・出張所で、法務大臣に変更の届け出をする必要があり、届出を行うと当該外国人に対し新たな在留カードが交付されることになる。

3 外国人が所属機関等に変更を生じた場合どうすべきか

新たな在留管理制度は、上記の在留カード記載事項に変更があった場合の他、中長期在留者に対し、在留期間の途中で所属機関や身分関係に変更があった場合に、在留資格の区分に応じて、法務大臣に対し変更の届出をしなければならないこととしている。

(1) 所属機関に関する届出

教授、投資、経営、法律・会計業務、医療、教育、企業内転勤、技能実習、留学若しくは研修、又は、研究、技術、人文知識・国際業務、興業(本邦の公私の機関との契約に基づいて当該在留資格に係わる活動に従事する場合に限る)若しくは技能の在留資格で本邦に在留する中長期在留者は、所属機関の名称・所在地の変更、当該機関からの離脱・移籍、所属機関との契約の終了・新たな契約の締結等があったときには、14日以内に、地方入国管理局等において法務大臣に対し随時届出る必要がある。

 これらの在留資格により在留する外国人は、所属機関の存在が在留資格の基礎となっていることから、所属機関に関する変更が生じたときは、法務大臣に対する届出義務を課したのである。

 他方、芸術、宗教、及び報道の在留資格を有する外国人については、所属機関の存在が在留資格の基礎となっておらず、在留管理上の問題が生じないので、これに変更があっても随時届け出る必要はない。また、届出をする必要があるのは、雇用契約等の契約の相手方である所属機関の変更のときであるから、例えば、同一の所属機関内の転勤については、届出をする必要はない。

(2) 配偶者関係消滅に関する届出

日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、家族滞在、特定活動の在留資格で在留する中長期在留者のうち、日本人又は正規滞在外国人の配偶者としての身分を有する者は、その配偶者と離婚又は死別した場合には、14日以内に、地方入国管理局等で、法務大臣に対し、届出なければならない。

 これらの場合は、日本人又は正規滞在外国人の配偶者としての身分が在留資格の基礎になっていため、配偶者関係が消滅した場合に随時届け出させることにしたのである。

 したがって、定住者の在留資格により在留している外国人は、配偶者と離婚、死別しても届出をする必要はない。


所属機関による届出

中長期在留者の所属機関は、当該外国人に関する情報を届け出る必要があるか

上述のように、所属機関の存在が在留資格の基礎となっている中長期在留者には、所属機関に関する届出義務が課されているが、さらに、法務大臣が継続的に外国人に関する情報を正確に把握するため、所属機関からも必要な情報を届け出てもらい、外国人、所属機関双方からの情報を照合し、分析することにより、情報の正確性を担保し得るようにしている。

 届出が要請される所属機関や届出内容の詳細は、今後法務省令で定めることになるが、上述の趣旨に照らして、外国人本人が、所属機関に関する届出義務が課されていない在留資格である芸術、宗教、報道については、所属機関からの届出も不要である。

 なお、所属機関による届出は努力義務であり、届出がない場合であっても、罰せられることはない。